在留カードとは?特定技能外国人を中心にわかりやすく解説

在留資格制度

在留カードとは?特定技能外国人を中心にわかりやすく解説

日本に中長期に滞在する外国人が必ず所持する「在留カード」。これは、外国人が日本で適法に滞在するための身分証明書として非常に重要な役割を果たしています。

本記事では、一般の方にもわかりやすいように在留カードの概要、役割、注意点を解説します。

在留カードとは

在留カードは、日本に中長期在留する外国人に対して法務大臣が交付するICカードであり、外国人が日本に適法に滞在するために必要不可欠な身分証明書です。このカードは、外国人が上陸許可を得て日本へ入国した際、または日本国内で在留資格を変更したり在留期間を更新したりする際に交付されます。

例えば、日本で働く目的で入国した外国人や、家族の元で生活するために滞在する外国人、さらには日本の大学に通う留学生などが対象となります。

一方、観光や商談といった短期滞在を目的とする外国人には在留カードは交付されません。短期滞在者の場合、滞在期間が90日以下であり、法律上、在留カードの対象外とされています。

不法滞在者にも交付されないことは言うまでもなく、適法に在留資格を取得していない者は、このカードを所持することはできません。

在留カードは、その交付にあたり厳格な審査が行われます。交付される際には、外国人の個人情報や在留資格、在留期間、就労の可否などが記載されます。これにより、日本国内で外国人の法的な滞在状況を管理し、不法滞在や不法就労を防ぐ役割を担っています。

カードには偽造防止のためのICチップが搭載されており、セキュリティの観点からも非常に重要な書類です。

在留カードは日常生活においても多くの場面で必要となります。例えば、銀行口座の開設や携帯電話の契約、賃貸契約の際に本人確認書類として提示が求められることがあります。

そのため、外国人が日本で生活し、社会的な手続きに参加する上で欠かせない存在となっています。

以上のように、在留カードは単なる身分証明書にとどまらず、外国人が日本で合法的に滞在し生活するための基盤とも言える存在です。このカードを所持することで、日本での滞在が法的に保証され、安心して生活を送ることができます。

在留カードの交付場所

海外から日本に到着した外国人は、成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港、新千歳空港、広島空港、福岡空港といった主要な空港で入国審査を受けます。この入国審査において、中長期在留者として認められると、パスポートに上陸許可の証印が押されるとともに、その場で在留カードが交付されます。

これにより、中長期滞在が許可された外国人は、到着直後から在留カードを所持している状態で日本国内に入国することになります。

一方、地方空港や港湾施設など、主要な空港以外の入国地点を利用した場合は、在留カードの即日交付は行われません。この場合、入国後に居住地の市町村役場で住民登録を行うと、登録した居住地宛に出入国在留管理庁から在留カードが郵送されます。郵送までには通常1~2週間程度かかりますが、季節や手続きの混雑状況によっては、それ以上の期間を要することもあるため注意が必要です。

在留カードの交付や郵送手続きにおいては、以下の点に留意する必要があります。

①住民登録の重要性
在留カードは、住民登録を完了しなければ発行されません。日本到着後、14日以内に最寄りの市町村役場で住民登録を行う義務があります。この手続きに遅れると、在留カードの発行がさらに遅れる可能性があります。

②郵送先の確認
居住地の住所が正確であることが重要です。特に、郵送された在留カードが不達となると、再発送の手続きに時間がかかり、カードの受け取りが大幅に遅れる場合があります。

③一部地域での交付方法
地方空港から入国し、短期間での在留カード受け取りが必要な場合には、特例的な対応が取られるケースもあります。そのため、事前に出入国在留管理庁や居住地の市町村役場に問い合わせを行い、手続きの流れを確認しておくと安心です。

空港で交付された場合でも、記載内容に変更が生じた際には、速やかに変更届出を行う必要があります。在留カードの交付方法や手続きに関するこれらの詳細を理解することで、外国人本人がスムーズに日本での生活を開始できるようになります。※詳しくは私たちにお問い合わせください。

在留カードに記載される情報

在留カードには、その所有者に関する基本情報が詳細に記載されています。氏名、生年月日、性別、国籍や地域、住居地などの個人情報のほか、在留資格、在留期間、就労の可否といった重要な情報も含まれています。16歳以上の外国人には顔写真がカードに表示されます。

これらの情報は出入国在留管理庁のデータに基づいており、記載内容に変更があった場合には速やかに届け出る義務があります。

在留カードには以下の情報も記載されています。

①在留カード番号、交付年月日、有効期間の満了日:

カード自体の識別情報です。

②許可の種類及び年月日:

在留資格の変更や更新などの許可情報です。

③就労制限の有無:

就労の可否が表面に記載され、裏面には資格外活動許可を受けている場合はその内容が記載されます。

④ICチップ:

カードにはICチップが内蔵されており、記載情報が電子的に記録されています。

在留カードは、外国人が日本に中長期間在留する際に常に携帯・提示が義務付けられている重要な身分証明書です。

特定技能外国人における重要性

特定技能外国人にとって、在留カードは特に重要な意味を持ちます。カードには「特定技能」という在留資格が明記されており、許可されている就労分野が詳細に記載されています。

この情報を基に受入企業は、その外国人が日本で適法に働けるかどうかを確認することができます。

在留カードを適切に管理し、その内容を正確に理解することは、外国人本人と受入企業の双方にとって非常に重要です。

特定技能外国人の在留カードの特徴や他の在留資格との違いは以下の通りです。

①在留期間:

特定技能1号の在留期間通算で上限5年と定められています。在留カードには、この期間内で個別に付与された在留期間(例えば1年、6ヶ月、4ヶ月など)が記載されます。他の在留資格、例えば留学や就労ビザなどでは、在留期間が1年以上であることが一般的です。この点は特定技能の大きな特徴です。また、特定技能2号に移行した場合は、在留期間の上限がなくなります。この違いも重要です。

②就労分野の特定:

在留カードには、許可された就労分野が具体的に記載されています。例えば、「介護」、「外食」、「建設」などです。これは他の就労ビザと異なり、非常に限定された分野での就労のみが許可されていることを示しています。例えば、技術・人文知識・国際業務の在留資格では、より広範囲の業務に従事できます。この違いを強調することで、特定技能の専門性を際立たせることができます。

③更新手続き:

特定技能1号の場合、在留期間の更新が必要です。更新手続きは、他の在留資格と同様に、出入国在留管理局で行います。更新の際には、企業と外国人双方で必要な書類を準備する必要があります。この点に触れることで、在留カードの管理と更新手続きの重要性を改めて強調できます。

④技能水準と日本語能力:

特定技能外国人には、一定の技能水準と日本語能力が求められます。これは試験等で確認されます。技能実習2号を良好に修了した外国人は、試験等が免除される場合があります。この点は、他の在留資格、特に単純労働を目的とした在留資格との大きな違いです。

⑤受入企業と必要な支援:

特定技能外国人の受入企業は、外国人に対する支援計画を作成し、実施することが求められます。係る全てを登録支援機関に支援を委託することも可能です。この点は、他の在留資格では必ずしも求められない点であり、特定技能1号の特徴の一つです。

偽造防止対策と確認方法

在留カードにはICチップが搭載されており、偽造防止のためのさまざまな技術が施されています。カード面に記載されている内容は、記録されたデータと一致するようになっており、その正確性を確認することができます。

しかし、最近では偽造手口も巧妙化しているため、不安な場合には法務省が提供する「在留カード等読取アプリ」を使用するのがおすすめです。

このアプリはスマートフォンで在留カードをスキャンするだけで記載内容を確認できる便利なツールで、法務省のウェブサイトから無料でダウンロードできます。詳しくは以下法務省のホームページからご確認ください。

在留カード等読取アプリケーション サポートページ | 出入国在留管理庁

在留カード確認の重要性

受入企業にとって、外国人の在留カードを確認することは大変重要です。在留資格が予定する就労内容と一致しているか、有効期限が切れていないか、住居地の届出が正しく行われているかといった点を慎重に確認する必要があります。

こうした確認を怠ると、不法就労助長罪に問われるリスクがあるため注意が必要です。

具体的には、以下の項目を確認しましょう。

①氏名、生年月日、国籍

②在留資格、在留期間

③就労制限の有無(資格外活動許可の有無)

④就労先の記載(特定技能の場合)

⑤顔写真と本人の照合

確認は目視だけでなく、出入国在留管理庁のウェブサイトで在留カード番号等を入力して有効性を確認することも推奨します。確認は採用時だけでなく、定期的に行うことが重要です。確認記録は保管しておきましょう。

偽造在留カードにも注意が必要です。ICチップの有無、印刷の質、記載内容の矛盾などを確認しましょう。また、外国人は在留カードの常時携帯が義務付けられています。

不法就労助長罪に問われた場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方が科される可能性があります。もし不法就労の疑いがある場合や、在留カードに不審な点がある場合は、速やかに出入国在留管理庁や私たちにご相談ください。

在留カードの見本

詳細は以下URLの法務省リーフレットをご確認ください。

https://www.moj.go.jp/isa/content/930001733.pdf

まとめ

在留カードは外国人の生活と就労に欠かせない重要なものです。適切な管理と理解を通じて、日本での滞在がより安心で快適なものとなることを願っています。

外国人は常に携帯が義務付けられており、外国人本人が保管・管理する必要があります。在留カードは外国人にとって最も重要な身分証明書で、公的手続きや契約等あらゆる場所で提示が求められます。

トラブルに巻き込まれないためにも、外出時は常に携帯し大切に保管するよう意識づけが必要です。

私たちは、来日前にこれらの情報を外国人本人に通訳を交えて十分な説明を行っています。

法令や規則に関してご不明な点がございましたら、私たちにお問い合わせください。

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